卒業生の声

羽迫 真一

羽迫 真一
ライフイノベーション学位プログラム 
病態機構領域
博士後期課程2018年度修了

現職:Taiho Ventures, LLC

 私は大鵬薬品工業の研究部門に在籍し,プロジェクトリーダーとして抗がん剤治療の創薬研究を行っていました.当時,プログラムが臨床開発の準備段階に進んだこともあり,チームとして行っていた創薬の基礎研究に加え,臨床開発戦略の立案,関係医師や専門家への意見聴取など,研究所の外に目を向ける機会が多くなりました.その活動の中で,医薬品開発を進めるには国内外の専門家との連携が非常に重要と考えるようになりました.そこで,グローバルな抗がん剤の研究開発促進に貢献できる知識やコミュニケーション能力を身につけるためにT-LSIへの進学を希望しました.

 本プログラムは当時の自身の研究活動に大きな刺激を与えてくれるものでした.特に海外有名大学より招聘された講師による直接講義や大学外施設でのインターンシップ活動では,細胞生物学,ゲノム解析,分子標的創薬などの自身の研究に関連のある分野の最先端のサイエンスに触れることができました.また,様々なT-LSI主催のイベントやカンファレンスでは,自身と異なる専門分野の研究者とのコミュニケーションを通じて新しい学問や技術に触れる機会も多くあり,学際的な視点を養うきっかけになったと感じています.

 現在は大鵬薬品工業のコーポレートベンチャーキャピタルであるTaiho Ventures, LLCに在籍しており,グローバルなバイオテックベンチャー企業への投資業務を介して革新的な癌治療法やその基盤技術の開発サポートを行っています.この業務には,バイオテックベンチャー企業が開発を進めている種々の創薬アプローチやモダリティーに対して,現在の課題が何であり,それをどのような技術で克服し,ライフサイエンス研究や治療法開発においてどのようなイノベーションをもたらすのか,という評価を行う側面があります.また多様な研究バックグラウンドをもつ研究者や投資家とグローバルに協働することが非常に重要です.従って,多くの偶然が重なった結果ではありますが,多種多様な分野の学問や技術を横断的・俯瞰的に評価する視点やコミュニケーションスキルといったT-LSIで学んだことが日々の業務の中に活きています.

松本 悟志

松本 悟志
ライフイノベーション学位プログラム 
創薬開発領域
博士前期課程2019年度修了

現職:外資系IT企業

・なぜこのプログラムを選んだか?
 ライフサイエンス分野という農学・工学・医学・情報など広範な学問領域において、横断的な専門性を身に着けることができるため、T-LSIプログラムにて学びたいと考えました。さらに、授業がすべて英語であることや、海外大学との連携授業や産学官連携した教育プログラムなどのユニークな点も選んだ理由です。

・T-LSIで学んだこと、思い出など。
 私は学士課程では農学を専攻しておりましたが、国籍もバックグラウンドも多様なメンバーと共に本プログラムにて医学・薬学・情報学など横断的に学び、自身の修士論文執筆に生かすことができました。加えて、T-LSIプログラム関係者(教授・学生)全体参加型の英語での研究成果プレゼンテーションが定期的にあったことにより、専門領域において英語で対外的に表現する貴重な経験を得ることができました。
座学だけでなく、つくば市内の多数の研究施設や民間企業の研究設備などの見学や取り組みを学ぶことで、「研究開発成果が世の中でどのように生かされているか」を理解することができたのは、良い思い出です。

・現在の仕事にどう生かされているか?
 英語と日本語を用いて最新のテクノロジーのビジネスを推進することや、横断的な知識と経験を結び付けて社内外問わず価値を生み出す点において生かされていると思います。私の現職はIT営業であり、本プログラムの創薬開発領域の学問とは直接的には結び付かないかと思います。しかし、T-LSI在学時に培った英語で専門領域を対外的に伝える力や、横断的に学んだ最新のITテクノロジーの知識と経験を紐づけ、お客様に対して適格にお伝えする点は生かされています。余談となりますが、今後は様々な非IT領域(ライフサイエンス等)とITが融合化する社会になってくるとom思います。その際は、現在以上にT-LSIで学んだ経験が実務上で生かされてくると考えています。

・T-LSI在学生へのメッセージ
 日本人の理系学部生は、同じ研究室でそのまま同じ専攻の大学院に進学する方が多いかと思います。それももちろん一つの選択肢かと思いますが、現在専攻している領域だけでなく“ライフサイエンス”という領域を横断的に学びたい人や、語学力を身に着けつつも専門領域で対外的に伝える力を身に着けたいという人におすすめです。

・これからT-LSIを選ぶ学生へのメッセージ
 通常の大学院の専攻とは異なる授業や、その他貴重な経験を得られるかと思います。T-LSIの博士前期課程の修了時点で後期課程に進学するも良いですし、民間企業の研究職や私のように異分野に就職することも良いかと思います。将来的にどの選択肢を選んだ場合でも、T-LSIプログラムにて学んだ知識と経験を生かすことはできると思うので、ぜひご自身のキャリアにおける1つの選択肢としてT-LSIを考えてみてください。

岩田 望

岩田 望
ライフイノベーション学位プログラム 
食料革新領域
博士前期課程2020年度修了

現職:兼松株式会社 穀物飼料部

・なぜこのプログラムを選んだか?
 小さいころから食に興味があり大学時代から食に関する勉強を行っていました。将来はグローバルな視点で食に携わる仕事がしたいと考えていたため、様々な国籍の人が在籍している本プログラムに進学しました。

・T-LSIで学んだこと、思い出など。
 専攻分野である食料革新領域の講義だけでなく、医学・環境・薬学の授業も受講することができ物事の見方・視野をとても広げることができました。また、外部企業や大学の講師の方の講義は外部の視点で講義をしてくれたことで、筑波大以外のことを知る良い機会にもなりました。研究所や製薬メーカーのラボ等へ訪問する機会もあり、一学生では経験できないようなことを2年間で凝縮して経験させてもらいました。

・現在の仕事にどう生かされているか?
 現在は商社にて飼料原料の輸出入・三国間貿易を行っています。毎日浴びるように英語に触れていますが、学生時代に毎日を英語とともに過ごしてきたおかげで抵抗は少なく仕事に取り組めています。また、様々な国の様々な人々と仕事をしていく中で自分の思い通りにならないこともたくさんありますが、2年間の本プログラムにて他分野の授業・多国籍の人に触れたことで身についた対応力が役立っていると感じています。

・T-LSI在学生へのメッセージ
 社会に出てみるとTLSIで経験してきたことは他大学ではできなかった、と感じます。今の経験が必ず将来役立つので全力で頑張ってください。

・これからT-LSIを選ぶ学生へのメッセージ
 日本人の方は全ての授業が英語というところに不安を感じるかもしれません。私自身英語は得意ではなく入学するまでは不安を感じていましたが、教員の方々や周囲の学生達はとても優しく、サポート体制もとても厚かったため、入学してからは英語に対する不安はほとんど感じませんでした。そのような環境で多分野の講義を受けることができるこのプログラムは自分自身を成長させてくれる最高な場所だと思います。